MCOHED
バルクデータエントリ 損傷に基づいた粘着材料モデルの材料特性を定義します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MCOHED | MID | KI | KII | KIII | SFC | VED | RHO | MXDMG | |
DMGINIID | DMGEVOID | ||||||||
RAYL | ALPHA | ||||||||
FLAT | KI_1 | KII_1 | KIII_1 | X1 | |||||
KI_2 | KII_2 | KIII_2 | X2 |
例1(損傷なし、レイリー減衰なし)
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MCOHED | 2 | 9000. | 3000. | 3000. | -1.0 | 1.0e-3 | 0.99 |
例2(損傷あり、レイリー減衰なし)
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MCOHED | 2 | 9000. | 3000. | 3000. | -1.0 | 1.0e-3 | 0.99 | ||
20 | 23 |
例3(損傷なし、レイリー減衰あり)
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MCOHED | 2 | 9000. | 3000. | 3000. | -1.0 | 1.0e-3 | 1.0e-5 | 0.99 | |
± | RAYL | 0.22 |
例4(損傷あり、温度依存性あり)
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MCOHED | 2 | 9000. | 3000. | 3000. | -1.0 | 1.0e-3 | 1.0e-5 | 0.99 | |
± | 21 | 22 | |||||||
+ | 9000. | 3000. | 3000. | 0.0 | |||||
+ | 8000. | 2500. | 2500. | 50.0 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
MID | 材料識別番号。 デフォルトなし(整数 > 0) |
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KI, KII, KIII | カードが粘着要素で使用されている場合の、モードI、II、およびIII変形に対応する弾性係数。 カードが粘着接触で使用されている場合の、モードI、II、およびIII変形に対応するペナルティ剛性。 2 デフォルトなし(実数) |
粘着要素の力/長さ2 。粘着接触の力/長さ3 。 |
SFC | 圧縮における硬化係数。 これは粘着要素にのみ適用されます。粘着接触の場合、圧縮剛性は接触ペナルティによって制御されます。
デフォルト = 1.0 |
|
VED | 粘性エネルギー消散の係数。 3 デフォルト = 0.0(実数 > 0.0) |
|
RHO | 密度(体積あたりの質量) デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0) |
|
MXDMG | 最大損傷指数。この値を上回った粘着要素は解析から除外されます。 デフォルト = 1.0(実数 ≥ 0.0) |
|
DMGINIID | 損傷開始エントリID。 4 デフォルト = 空白(整数 > 0) |
|
DMGEVOID | 損傷進展エントリID。 4 デフォルト = 空白(整数 > 0) |
|
RAYL | 材料依存のレイリー減衰のための継続行フラグ 5 | |
ALPHA | 質量マトリックスのための材料依存のレイリー減衰係数 5 デフォルト = 空白(実数 ≥ 0.0) |
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FLAT |
指定されたx値範囲外のy値の処理方法を指定します。
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KI_i, KII_i, KIII_i | 温度Xiに対応するモードI、IIおよびIIIの弾性係数。 6 | |
Xi | 温度値。 |
コメント
- 材料識別番号は、MAT1、MAT2、MAT3、MAT8、MAT9、MGASK、MCOHE、MCOHEDの各エントリのすべてで固有であることが必要です。
- 粘着接触では、KII = KIIIを使用することをお勧めします。
- 場合によっては、粘着要素を含む数値モデルではスナップバック現象が現れる場合があります。解析を安定させるには、VEDを使用します。
- 引張のみを伴う粘着材料は、DMGINIIDおよびDMGEVOIDフィールドを空白のままにすることにより定義できます。この場合は、粘着材料の挙動は本質的に線形弾性です。これは粘着要素でのみサポートされます。
粘着接触では、DMGINIIDとDMGEVOIDを指定する必要があります。
- 材料依存のレイリー減衰の場合、等価粘性減衰、
、は次のように定義される:
- 材料エントリのRAYL継続行で定義されます。
- は質量マトリックス
- 直接法による周波数応答解析
- モーダル法による周波数応答解析
- 直接法による線形過渡解析
- モーダル法による線形過渡解析
- 非線形過渡解析
- 温度依存性は粘着要素に適用されます。粘着接触には温度依存性はありません。
- 詳細については、ユーザーズガイドの粘着域のモデル化をご参照ください。